日本人男性の約70％は包茎だと言われていますが、包茎と糖尿病の関係性について知っている方は少ないでしょう。慢性的に高血糖な状態となる糖尿病は代表的な生活習慣病の一つですが、血糖値が高い状態が続くと包茎が進行することが知られています。慢性的な高血糖状態に陥ると、血液の流れを悪くなるため男性器に十分な栄養を送ることができなくなります。すると、細菌への抵抗力が低下して、亀頭や包皮に炎症が起こる亀頭包皮炎を発症しやすい状態となります。
亀頭包皮炎は、塗り薬を患部に塗布すれば改善することが多い疾患です。しかし、原因となる高血糖状態を改善しなければ再発してしまいます。亀頭包皮炎を繰り返していると、包皮が徐々に硬い状態になってしまい、亀頭にかぶったまま動かない状態に陥ることがあります。このような状態のことを糖尿病性包茎と呼ぶのですが、この包茎が通常の包茎と異なるのは、亀裂や切り傷などが生じやすいことです。
これは、血行不良による栄養不足のために皮膚が脆くなってしまうためで、放置すると日常生活に支障が及ぶこともあります。このように、糖尿病は包茎を悪化させる要因となるため、健康診断などで血糖値が高いことを指摘された場合は、生活習慣を改善するとともに包茎手術を検討することが大切です。ただし、ある程度進行してしまった糖尿病の包茎手術は、通常の包茎手術よりも難易度が高くなることが知られています。そのため、高血糖の方が包茎手術を受ける際は、技術が確かな信頼できるクリニックを選ぶことが大切です。